首が痛い、手が痺れる頚椎症
- 頚の痛みが長年続いている
- 上を向くことが困難である
- 肩から腕にかけて痺れがある
- 病院の先生に手術を勧められた
以上のような症状でお悩みですか?
このような方は鍼灸治療が効果的です。
頚椎症とは
頚は頚椎と呼ばれる7つの骨により構成されています。
頚椎の加齢による椎間板の変性(老化現象)や靭帯が厚く硬くなることにより、頚部の痛みや肩から腕や手にかけて痛みや痺れなどの症状が発現したものを総称して頚椎症と呼びます。
神経根や脊髄が圧迫され痺れなどを生じる場合は、障害部位によって頚椎症性脊髄症、頚椎症性神経根症と呼ばれます。また、両者を合併することもあります。
頚椎症の原因
ほとんどの場合、加齢による頚椎の変性により症状は発症しますが、普段からスマホやパソコン作業により猫背やうつむいた姿勢を長時間続けている方も要注意です。
悪い姿勢では4~5キロほどする頭を支えないといけないため、頚にかかる負担は正しい姿勢でいる時よりも大きくなり、頚椎症を発症しやすくなります。
また、昔に交通事故などで首を痛めた経験がある人には発症しやすい傾向にあります。
頚椎症性脊髄症
加齢により椎間板が変性し、骨がとげ状に大きくなって骨棘を形成することや靭帯が厚く硬くなることで脊柱管にある脊髄を圧迫し四肢の痛みや痺れ、運動障害を引き起す疾患です。
症状
一般的に頚を後ろへ反らした時や重い荷物を持った時に痛みが増強します。そのほかにもボタンのはめ外しやお箸の使用、字を書くなどの細かい作業が不器用になったり、歩行中によろけやすい、階段で手すりが必要になるなどの症状が現れます。手足のしびれも生じます。
頚椎症性神経根症
頸椎の変性(椎間板ヘルニアや骨棘形成)により、椎間孔の狭窄が起こり、神経根が圧迫され、主に片側に痺れなどの症状が現れます。
症状
中年や高齢の方で肩~腕の痛みを生じます。
片側の腕や手の痛み、痺れを生じ、症状は軽いものから耐えられないほどのものまでと様々です。
頚椎症性脊髄症と同様に頚を後ろに反らせると痛みが増強するため、うがいをするなどといった上を向く動作が困難になります。上肢の筋力低下や感覚障害が起こることも少なくありません。
検査と診断
腕や手の痛み、痺れがあり、頚部を後ろへ反らすと増強する、四肢の反射の亢進などの診察所見があります。
画像所見ではX線で頸椎の変性が確認され、MRIで脊髄や神経根圧迫を認めます。
治療
痺れが軽度である場合は安静にして経過観察をするのがほとんどです。
症状が進行した場合には保存療法がおこなわれます。
保存療法…頸椎カラーを用いた装具療法、薬物療法、神経ブロック、物理療法(温熱療法、光熱療法、牽引療法など)
歩行障害や手指の巧緻運動障害が進行する場合や、排尿障害などの脊髄症状が重度の場合は手術の適応となります。
こうした治療をおこなっても変化を感じない方、手術は避けたい方、治療の選択肢として鍼灸治療があります。
鍼灸治療では神経根圧迫を起こしている頚椎付近の筋肉に直接ピンポイントに治療することができ、硬くなった筋肉の緊張や血流循環を改善していきます。
頚椎症に対する鍼灸治療は国内外の多くの研究でも有効性が認められています。今は症状が軽く済んでいても、今までと同じ生活を続けていると症状の悪化を引き起こし、日常生活に支障をきたしてしまいます。少しでもおかしいなと感じた方はお早めにご相談ください。