【潰瘍性大腸炎という難病に鍼灸治療ってどうなの?】
潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜にびらん(ただれ)や潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。特徴としては、びらん(ただれ)や潰瘍が大腸の直腸から連続的に、そして上に向かって(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。

日本における潰瘍性大腸炎の患者さんは、男性の方で20~24歳、女性の方では25~29歳に多くみられますが、子供や50歳以上の方でも発症する可能性があります。

潰瘍性大腸炎の原因は、今でも解明されておらず、治療法も確立されていないため、厚生労働省により難病に指定されています。
自覚症状としては、下痢(便が軟らかくなって、回数が増えること)や血便がみられ、ケイレン性または持続的な腹痛を伴うこともあります。
重症になると発熱、体重減少、貧血などの全身の症状が起こります。
また合併症として、皮膚の症状、関節や目の症状が現れることもあります。
潰瘍性大腸炎の患者さんには、いつから症状が出始めたか発症時期がはっきりと分かることも比較的に多いです。
ここからが本題ですが、難病に指定されている潰瘍性大腸炎に鍼灸治療はどうなのか?知らない方も多いですが、実は効果的なんです。
なぜかというと、潰瘍性大腸炎の原因ははっきりとは分かっていませんが、免疫機能の異常から起きていると考えられているからです。そもそも腸の中は、口から入って肛門へ抜ける1本道です。粘膜という非常に薄い層で、体内と隔てられており、異物に対し、無害なものはそのままで、有害なものに対しては静かに防御・排除するという、とても高度で複雑なことが腸の粘膜では普段から行われているのです。これを腸管免疫といいます。ほんのわずかに腸管免疫のバランスが崩れると、本来有害なものに対して発動されるべき排除機能が無害である自己の細胞に対して発動される、あるいは過剰な反応が起きることで自らを傷つけてしまうと考えられています。これが潰瘍性大腸炎の原因である免疫機能の異常です。
鍼灸治療には、免疫力を上げるだけでなく、異常に働いている機能を正常に戻してくれるホメオスタシスという反応があるので、潰瘍性大腸炎のような難病にも効果的です。

鍼灸治療では、潰瘍性大腸炎の症状やステロイドをやめた際の副作用を抑えながら自分自身で治せるよう、全身の体づくりを目的とした体質改善を行います。もちろん、病院で処方されるステロイドのような副作用や依存性は一切ありません。そして体質改善と体調管理を併用することで、発症した生活環境に戻っても再発防止へと繋がるのです。
お困りの方はご相談ください。